臘八摂心
皆さんこんにちは。
今回は私たちが十二月に行う大切な修行、特に「臘八摂心」に焦点を当ててお話しさせて頂きます。
「臘八」とは、「臘月」つまり陰暦の十二月八日の事です。
「摂心」という言葉の、「摂」と言う字には「散らばったものを取り集める」という意味や「ととのえる」という意味があります。つまり散逸した心をひとつにととのえる事を指します。
「臘八摂心」とは、私たちにとって非常に特別な日である、お釈迦様が悟りを開かれた日、十二月八日の「成道会」に深く根付いており、私たちが日々の生活の中で忘れがちな、大切な教えを思い出させてくれるものです。
この修行を通じて、私たちは自分自身と向き合い、心を調え、他者との繋がりを深めることが求められます。
私たちの修行は、ただの形式的慣習的な催し事ではなく、私たちの内なる成長、そして周囲との調和を生み出すための道筋なのです。 私たちの生活には、様々な試練があります。
忙しさやストレス、そして人間関係の摩擦—これらは私たちの心を乱し、安らぎを失わせる要因です。
しかし、お釈迦様の「坐禅」の教えが示すように、私たちが姿勢を調え、呼吸を調え、心の内を調えて、見つめ直すことで、真の平和と喜びを見つけることができるのです。
この「摂心」の時間は、ただ静かに座っているだけのものではありません。
それは心の中で行う、自己との対話です。自分の感情、思考、そして欲望に向き合い、それを受け入れること—それが本当の修行です。
この修行を通じて、私たちは自分自身を理解し、他者を理解し、共に生きる力を得るのです。 また、私がかつて修行僧時代にお世話になった専門僧堂・安国寺様では、毎年、皆でひとつの道場に集まり、十二月一日より五日間の「摂心会」をおつとめします。
この「摂心会」の期間は、普段の様々な雑務を手放し、皆が同じ場所に集まり、同じ時間に寝起きし、同じ様に坐禅をし、同じ食事を口にして、坐所を清め調えてまた坐る。という時間を共にします。
そのような修行を通じて、私たちが一つの家族のように感じられました。 私たちの心が一つに結びつく瞬間だと思います。そこには温かさと愛が生まれます。
これこそが、私たちが目指すべき道ではないでしょうか。 最後に、このお話しに耳を傾けていただいている皆さんにお願いがあります。日常の中で忙しい日々を送っているかもしれませんが、どうか時折立ち止まり、静かに坐って自分自身と向き合う時間を持ってください。それは決して無駄な時間ではなく、むしろ私たちの心を豊かにしてくれる貴重な時間です。
お釈迦様が「坐禅の姿」を通して教えてくださったように、私たちは、姿勢を調え、呼吸を調え、心を調えて、他者との絆を深めることで、ひと坐り・ひと呼吸・今このひと時ひと時を積み重ねることにより素晴らしい世界を創り出すことができます。この「より素晴らしい世界を創り出すこと」こそが、私たち一人一人の人生に意味をもたらし、安らぎを与えてくれることを願っています。 ありがとうございました。
「臘八」とは、「臘月」つまり陰暦の十二月八日の事です。
「摂心」という言葉の、「摂」と言う字には「散らばったものを取り集める」という意味や「ととのえる」という意味があります。つまり散逸した心をひとつにととのえる事を指します。
「臘八摂心」とは、私たちにとって非常に特別な日である、お釈迦様が悟りを開かれた日、十二月八日の「成道会」に深く根付いており、私たちが日々の生活の中で忘れがちな、大切な教えを思い出させてくれるものです。
この修行を通じて、私たちは自分自身と向き合い、心を調え、他者との繋がりを深めることが求められます。
私たちの修行は、ただの形式的慣習的な催し事ではなく、私たちの内なる成長、そして周囲との調和を生み出すための道筋なのです。 私たちの生活には、様々な試練があります。
忙しさやストレス、そして人間関係の摩擦—これらは私たちの心を乱し、安らぎを失わせる要因です。
しかし、お釈迦様の「坐禅」の教えが示すように、私たちが姿勢を調え、呼吸を調え、心の内を調えて、見つめ直すことで、真の平和と喜びを見つけることができるのです。
この「摂心」の時間は、ただ静かに座っているだけのものではありません。
それは心の中で行う、自己との対話です。自分の感情、思考、そして欲望に向き合い、それを受け入れること—それが本当の修行です。
この修行を通じて、私たちは自分自身を理解し、他者を理解し、共に生きる力を得るのです。 また、私がかつて修行僧時代にお世話になった専門僧堂・安国寺様では、毎年、皆でひとつの道場に集まり、十二月一日より五日間の「摂心会」をおつとめします。
この「摂心会」の期間は、普段の様々な雑務を手放し、皆が同じ場所に集まり、同じ時間に寝起きし、同じ様に坐禅をし、同じ食事を口にして、坐所を清め調えてまた坐る。という時間を共にします。
そのような修行を通じて、私たちが一つの家族のように感じられました。 私たちの心が一つに結びつく瞬間だと思います。そこには温かさと愛が生まれます。
これこそが、私たちが目指すべき道ではないでしょうか。 最後に、このお話しに耳を傾けていただいている皆さんにお願いがあります。日常の中で忙しい日々を送っているかもしれませんが、どうか時折立ち止まり、静かに坐って自分自身と向き合う時間を持ってください。それは決して無駄な時間ではなく、むしろ私たちの心を豊かにしてくれる貴重な時間です。
お釈迦様が「坐禅の姿」を通して教えてくださったように、私たちは、姿勢を調え、呼吸を調え、心を調えて、他者との絆を深めることで、ひと坐り・ひと呼吸・今このひと時ひと時を積み重ねることにより素晴らしい世界を創り出すことができます。この「より素晴らしい世界を創り出すこと」こそが、私たち一人一人の人生に意味をもたらし、安らぎを与えてくれることを願っています。 ありがとうございました。
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