「お盆の供養」

お盆も終わり、来年以降のお盆に向けて少しお盆の供養についてお話ししたいと思います。
まず初めにお盆の供養がどう始まったのかをお伝えします。
かつて、お釈迦様の弟子に目連と言う方がおられました。
目連さんは亡くなった母親が死後の世界で逆さ吊りになって苦しむ姿を見たそうです。
何とか助けたいと思った目連さんは、お釈迦様に助けを求めたところ、
僧侶達の修業が終わる日にお供え物をして、お経を唱えるよう教えがあったのだと言います。
その功徳により目連さんは母親を極楽浄土へ送ることが出来たそうです。
目連さんの功徳を積んだ日が7月15日であったため、
その日がお盆の先祖供養の大切な日になったそうです。
ここで、お盆のお供えについて少しお話をしたいと思います
お盆には仏壇にお供え物を致します。一般的には五供(ごくう)と言う基本のお供え物と、
お菓子や果物といった故人が好きだった物をお供え致します。
五供とは、香、花、灯燭(とうしょく)、浄水(じょうすい)、飲食(おんじき)、
の五つです。
1つずつ説明いたしますと、香は線香や抹香の事です。いい香りをご先祖様に届けます。
次に、花は仏さまに綺麗なお花をお供えします。
ご先祖様が好きだったお花を選んであげるのもいいと思います。
次に、灯燭はロウソクのともし火の事です。
燃え尽きる様子が人生に例えられることもあります。この火を使用して線香をつけましょう。
次に浄水は新鮮なお水の事です。綺麗なお水はお参りをする人の心を洗うとも言います。
次に、飲食です。飲食は家族が食べているものと同じものをお供え致します。
皆様、五供というお供えは知っていただけましたでしょうか。
最後にお盆のお供えに欠かせないキュウリとナスのお話を致します。
キュウリに割り箸などで4本の足を付けたものと、ナスにも同様に足を付けたものは、
ご先祖様の霊があの世と、この世を行き来するための乗り物とされています。
キュウリは馬の代わりで、「早く家に帰って来るように」という願いがあり、
またナスは「牛の代わりで、少しでも遅く帰るように」と、さらには、
「お供えを沢山持って帰れるように」といったそれぞれの願いが込められているそうです。
この話を知っていただいて来年以降のお盆の準備の参考にしていただければと思います。
またお盆供養を大切にしていただきたいと思います。